雑記

お引越し

はてなダイアリーから引っ越してきました。

唐沢かおり氏論考についての感想

例の人文知の本の話で、唐沢かおり氏の「心はいかに自己と他者をつなぐのか」についての感想です。この論考は他者理解についての社会心理学の知見を概観的にまとめていて、心理学専門以外の人が大きな見取り図を得るにはとても適した文章だと思いました。私…

途中まで読んだ本

例によってやらなければいけないお仕事があるのですが例によって脳調不良で進まないので読みかけの本の話でも書きましょうかね。これです。これ、特に前半は認知に興味ある認知言語学者必読だと思います。まあ「認知言語学」って言ってもいろいろあるわけで…

理論言語学とロボット研究の鏡像関係

ふと思ったのですが、理論言語学(の一部)とロボット研究の研究者(の少なくとも一部)の興味の持ち方の推移というのは、鏡像関係にあると言っていい面があるような気がします。ロボット研究をする人がどういう興味の持ち方からその道に進むのか、私は正確…

他者に心を帰属すること(の一端)について

ずっと前にもどこかに書いたかもしれませんが…自分の行動に何か不適切なところがあったときに、他者から「心構え」のようなものを批判されることがある。「いつまでも学生気分でいるんじゃない」とか、「いつまで若いつもりでいるんだ」とか、そんな感じで。…

ある事故対応マニュアル

実はしなければいけないお仕事がたくさんあるのですが、体調も脳調も不良なのでこの前の続きを書きますね。知る人ぞ知る某事故対応マニュアルについてのコメントです。その事故対応マニュアルは先日書いたタイプのマニュアルの典型例みたいになっていて、作…

事故対応マニュアルの書き方

まったくもってたいへん唐突ですが、私は以前から事故対応マニュアルの書き方に関して一家言あります。今日はそれに関して書いてみたいと思います。以下に書くのは、あくまでも一般論です。というか、色々な事故対応マニュアルに適用可能であることを望みな…

センター試験に関するどうでもいいデータとその解釈

この土日は大学センター試験でした。関係者のみなさま、お疲れさまでした。さて、一部報道によりますと、「センター試験トラブル続発 リスニング、93人やり直し」とのことです。http://www.asahi.com/articles/ASG1L6HDRG1LTIPE01T.htmlこの「続発」したト…

ただしもちろん…

「Bcc: 」で送るのがふさわしい時にはそうしてくださいませ。どういう場合に「To:」に並べるのがよくて、どういう場合が「Bcc:」かは、あらためて書く必要はないと思いますので書きません。(というか今は時間が無い。)ということでよろしくお願いします。

同じものを複数アドレスに送るように指定されているときの、メールの送り方について

「同じものを●さんと■さんに送ってください」と指定されたメールを送るときには、宛先(To: )に●さんと■さんのアドレスを並べて書いて送っていただけると、受け取る■の立場としてはとってもありがたいのです。「●さん宛てのメール」と「■さん宛てのメール」を…

「金で買う」という表現

某兵庫県議の問題発言・問題行動に驚き呆れているshunpeiです。こんばんは。http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201312/0006577546.shtmlただ、今日は発言の内容ではなく、「金で買う」という表現についてメモしておきたいと思います。つまり、これはなぜ…

お詫びというかお知らせというか…

大学のインターネット環境がこのところ不調で、メールが届かないことがあるようです。私の自宅のアドレスをご存じの方は、当分の間、そちらにご連絡ください。

反応が遅すぎると思いませんかっ!

やっと言うことを聞いてくれたみたいです。http://d.hatena.ne.jp/shunpei/20130613#p2

本日の確認事項

思うところあって、私の所属する大学の「科目等履修生」の出願資格を確認してみました。出願資格だけを見る限りでは、どうやら私自身も資格を満たしているようでした。 そうなのです。思うところというのは、自分の大学の授業を科目等履修生として受講したい…

彼の暴走に鉄槌を下すべき時がきましたっ!

http://d.hatena.ne.jp/shunpei/20130512#p2

期待に応えてくれてありがとう!

太陽のもつ潜在的な可能性を心から信じてきた私です。こんにちは。今日は見事に期待に応えてくれました。http://d.hatena.ne.jp/shunpei/20130126#p3とってもうれしいです。これからもこの調子でお願いします。ほめたからと言って調子に乗り過ぎないでね…こ…

「朝鮮語」「韓国語」「コリア語」「ハングル語」をめぐる謎

基本的に私は上の4つのうちのどれでもいいじゃん、という考え方なのです。つまり「朝鮮語」「韓国語」「コリア語」だけじゃなくて「ハングル語」でもいいんじゃないの? という立場。「ハングル」は文字の名前であって言語の名前じゃないからダメ、というま…

昨日の一部のゲリラ試訳

事物を見た人は知っていることを言葉にすることができ、それによって自分の知っていることを他者に伝えることが可能になる。ただし私の仮説は、世界について言葉で語ることが可能になるには、それに先立って世界について知っていなければならない、というも…

「意識」

上で言ってるawarenessは、ゴキブリにもawarenessはあるけどconsciousnessはどうかな、という感じのawarenessだと思うのです。でもawarenessを日本語で「意識」とするとconsciousnessとごっちゃにして解釈されそうなのでうれしくないのでした。

Gibsonが言語について語っているところから…

たまたま大学院の授業で読んだ文献にGibson 1979からの引用があったので原文を確認したところ、次のような個所が見つかりました。いま私が書いているとある原稿で言っていることといろいろと重なるところがあって興味深いです。というか昔読んだときにはここ…

関西言語学会

3月まで大学院に在籍して私が指導教員をしていた人が、6月に同志社大学で開かれる関西言語学会で発表することになりました。6月9日の日曜日とのことです。depression (気持ちの落ち込み) についてのメタファーについての発表です。概念メタファー論の基…

いろいろと考えて出した今の私の結論

ろうそく問題は機能的固着だけの問題ではない! 機能的固着も少しは関係しているかもしれないけど、それよりもっと大きな問題がある。いちばん大きな問題は、あの課題のオリジナルな提示の仕方では、箱が課題に直接関係している(relevantである)ことに注意が…

「端的に無視する」とは、たとえばこういうこと…

Why Political Ads Don't Matterhttp://www.livescience.com/23268-political-ads-ignore.html

気になる本 (新曜社)

『乳幼児は世界をどう理解しているか --- 実験で読み解く赤ちゃんと幼児の心』外山紀子・中島伸子 著http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1337-2.htm 『パラドックスの科学論 --- 科学的推論と発見はいかになされるか』井山弘幸 著http:…

メトニミーの力

今日3月10日は東京大学の合格発表だったとのこと。そしてすぐ後期試験ですか。合格発表との関連で書かれたこちらのブログに、印象深い一節があったので書いておきます。 http://from-toyama.jugem.jp/?eid=536 ------------ ここから引用 -----------------…

「うなづき」の意味

次の論法は正しいでしょうか。 仮想の議論その1 私はその人に一生懸命説明した。その人はいかにも納得したという表情で自信ありげにうなづき、そして「ありがとうございました」と言った。私は、「この人は私の言いたいことを理解してくれたのだな」と思っ…

この本買ってもう一回研究しなおそうかと、かなり本気で思っているのです。

『佐藤ヒロシの英語長文「記述式」が面白いほどとけるスペシャルレクチャー』何を勉強し直すかと言うと…いやもちろん長文読解問題の解き方ではありません。そして英語の勉強の仕方でもありません。問題の作り方です。といっても入試ではなくて、授業でやる問…

「病気と気づかれていない病気」

http://www.astellas.com/jp/corporate/brand/ad/tv/bokuha10-1.php このコマーシャルに出てくる 「世界には、病気と気づかれていない病気で苦しむ人がいるから」 という表現の背後にある「病気」観、というか、実念論的なカテゴリー観が、私には興味深いで…

知識の呪縛についての振り返り方

昨日のエントリーで、知識の呪縛というのは当事者の一人称的な観点からは「端的な無視」の類なのだろうけど、三人称的な観点からは「自覚的な無視」にすり替えられてしまいやすいのではないか、というようなことを書きました。それについての補足です。2点…

知識の呪縛についての語り方

『言語の社会心理学 --- 伝えたいことは伝わるのか』読みました。よい本でした。この本の中で透明性の錯覚とか知識の呪縛とかについて触れられているところがあったので、それとの関連でちょっと思ったことを書いておきます。知識の呪縛というのは短く言って…