私の話す言葉

私の言語形成は以下の通り。

○ 親はともに九州出身である。一方は高卒後上京、他方は20代前半で埼玉に移住。
○ 私は埼玉出身。育ったのは町はずれの新興住宅街。近所に現地語のネイティブは皆無。
○ 幼稚園のことはよく覚えていない。
○ 小学校の前半は、旧市街にある昔からの学校。現地語のネイティブがいた。
○ 小学校の後半は、学区変更により、自宅近くの新設校。現地語のネイティブは教員の一部だけ。
○ 中学校の前半は、昔からの学校。現地語のネイティブがいた。
○ 中学校の後半は、やはり学区変更により自宅近くの新設校。やはり現地語のネイティブはいなかった。
○ 高校は埼玉県内。

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つまり私の話す言葉は、

「若いころの親の、九州の言葉」ぷらす
「若いころの親の、なんちゃって標準語」ぷらす
「関東の新興住宅街で話される、標準語っぽい言葉」ぷらす
「地元言葉」ぷらす
「それなりに年がいった親の、それなりの標準語」ぷらす
「テレビラジオ等の標準語」

ということですな。

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でもって、学部生のころまでは、自分の話す言葉は

(典型的な)埼玉ことば=標準語(とほとんど区別がつかない言葉)

と思っていたわけですが、最近になって思うのは、

○ 埼玉ことば(とくに上世代ネイティブの話す埼玉ことば)は、標準語と違うところがある。
○ 私の話す言葉は、
  △ 自分で思っていた以上に、九州言葉の影響を受けていた。(特に子どもの頃の言葉)
  △ 基本は埼玉ことばであり、完全な標準語ではなかった。
○ でも、自分では埼玉ことばは標準語であり、自分が話している言葉は方言ではなく、標準語であると思っていた。

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自分の話している言葉が(完全な)標準語ではないと気がつくのは、大津先生のおっしゃるメタ認知なのですよねん。

なお、「完全な標準語を話す人なんてこの世にいるのか」という問題は当然あるわけですが、それはまた別の話ということで。