さよならIPAL

篤学な(?)英語学者であった私がいい加減な日本語研究に手を伸ばすようになったのは、『計算機用日本語基本名詞辞書』(IPAL名詞辞書)という辞書の作成のための共同研究にかかわったのがきっかけでした。

このIPALの仕事、やっている最中にはいろいろ複雑な思いも抱えていたのですが、終わってみれば懐かしいものです。そのときにやったことの中には後の仕事につながるものもあったし、そこの研究者の人と連名で書いた論文がときどき引用されたりもしていて、今となって思えば「やってよかったな」なのです。

その共同研究(および私が個人でやった研究)の成果は長い間、オンラインで無償提供されていたのですが、この前そのサイトにアクセスしたところ…

ないっ!

どこにもないっ!

個人的にはずっと公開を続けてほしいと思っているのですが、そのgo.jp組織が独立行政法人化されてしまったせいなのか違うのか、とにかくなくなってしまったのです。

10年一昔とはいえ、何かものすごく寂しい思いにとらわれている今日この頃の私なのでした。