大学院での授業の受け方


ずっと前に別のところに書いたかもしれませんが、ここにもメモしておきます。


ここで想定している授業のスタイルは、私自身が院生として大学院で受けた授業の一つで行われていたものです。学術雑誌に掲載された論文を題材として、学生がその内容を紹介し、担当教員はその論文についてのコメントをする、というもので、具体的には生成文法の長谷川欣佑先生の授業を思い出しながら書いています。


で、これに関して、授業を受ける側の学生のスタイルは、次の2つを両極として分布していたように思うのです。

                                                                        1. +

◎ タイプAの学生
  ○ 授業を、理論についての知識あるいは論文の内容についての知識を得る場と捉える。

  ○ 自分の「発表」では、用意してきた資料をものすごい速さで音読する。


◎ タイプBの学生
  ○ 授業を、研究についてのスキルあるいは論文の読み方を身につける場と捉える。

  ○ 自分の「発表」では、ほかの学生に向けて説明するスタイルをとる。

                                                                        1. +


私自身は生成文法の人間ではなかったし、当時主流だったGB理論については教科書レベルのことは分かっていたつもりだけど最前線にいたいとは思わなかったので、魅力というか可能性を感じていたのはもちろんタイプBの人だったわけですが…


というか今は教員の立場で大学院の授業をやっているわけですが、私の授業に出ている人の中に「この人は私の論文の読みのスタイルを(本人がどれくらい自覚ないし意図しているかは私には分からないけど)受け継ぎつつあるな」と思わせる人もいて、「!」と思ったりもするのでした。