2012-01-01から1年間の記事一覧

「端的に「無」である」ということ。

ちょっと前に、これ(↓)を読んで思ったこと。 http://pooneil.sakura.ne.jp/archives/permalink/001414.php 欠如は「欠如」として対象化されて認識されるのものではない。欠如は「対象として認識される範囲」の外にある。というか、その境界を構成するもの…

「主客合一」のパラドクス

「主客合一」という言葉は、実はこれ自体、「主」と「客」が(もともと)別であるという概念構造にもとづいて成立している表現なのですよね。

明日のことを考えながら今日を生きる。

「明日のことを考えながら今日を生きる」ということは、本当に当たり前すぎてだれも言わないことですが、非常に大事なことです。私たちの場合、これをおろそかにするのは職業倫理に反すると言っても過言ではないくらいです。なので、今から明日の授業の準備…

Lakoff and Johnson が教科書になった。

http://www.shohakusha.com/detail.php?id=b0000000679『メタファに満ちた日常世界』というタイトルの訳はいい訳だと思います。

パーフェクトの「ている」

『日本語とX語の対照2-外国語の眼鏡をとおして見る日本語-』に収録された都築鉄平・張楠氏の「パーフェクトの「テイル」の表す「現在との関わり」のあり方について」で私の旧稿が参照されていることに今さらながら今日気がつきました。(というかamazon発注…

中間構文の描く属性

○ 中間構文の描く属性は、人間の行為可能性を通して定位された属性である。 (p.213)○ 中間構文における属性とは対象に主体的に関わろうとする人間の行為(=能動側の論理)を認知的起源とする。(pp.213-214)以上、吉村公宏 「中間構文の意味論的本質」 『ひ…

Grady批判についての覚書

primary metaphor論に関して指摘されている問題点は、理論構成に関して言えば、「(イメージメタファーとGeneric as Specificメタファーをのぞいては)共起性のみを見ている」と「要素還元主義的な見方ないし構成性原理の復活形である」ということか。それは…

近況など

認知言語学会の帰りにtwitterをやめた。(メインのアカウントは削除した。副アカウントはずっと活動休止のまま。)そしてもう一つ、とあること(内緒)もやめた。そして今、考えていること。○ 授業で院生と一緒にメタファー関連の文献を読みながら、primary …

「一円玉より薄い」の解釈

遅ればせながら、リンク。http://rocketnews24.com/2012/09/19/249535/

8月のオープンキャンパスのときの模擬授業

内容をまとめてくださった方がいらしたので、紹介させていただきます。http://togetter.com/li/354342どうもありがとうございました。

岡田美智男さんの本

『弱いロボット』 (シリーズ ケアをひらく)そうだ買わなければと思い出し、三宮のジュンク堂まで行って買ってきて、一気に読んでしまいました。コミュニケーションについての私の考え方の基本にあるのは浜田寿美男氏とこの岡田氏であり、岡田氏自身浜田氏の…

学会応募の際のアブストラクトの書き方について

1: まえがき twitterの方でだいぶ前から「書こうかな〜」と言っていながら手をつけていなかった、「査読に通りやすい(と私が考える)アブストラクトの書き方」ないし「査読者に好印象を与える(と私が考える)アブストラクトの書き方」について書こうと思…